春のせいに違いなかった

春がやってきました。
私は春生まれということもあり、
この季節がくると
突然言いようのない胸いっぱいの気持ちになって、
わーっと駆け出したくなったりします。
春の空気そのものでエネルギーが満ち満ちる感じ。
ナチュラルハイとでも言うのでしょうか。
私の好きな、とあるイギリスの短編小説がうまくこの感じを表現しています。
キャサリン・マンスフィールド
「至福」より
「もしあなたが三十歳だとして、
自分の家の角を曲がって、突然、至福の思いにー完璧なまでの至福の思いにー圧倒されたら、あなたならどうするだろう?」
「午後も遅い太陽の眩しい光を突然飲み込んでしまい、それがあなたの胸の中で燃え、光り輝く小さな粒子となって無数に放たれ、手の指という指に、足の指という指に広がっていくようなぐあいになったとしたら?…」
「彼女は身を起こしたが、頭がひどくくらくらし、酒に酔っているような感じだった。
春のせいに違いなかった。」
そう。
春のせいに違いない、と言いたくなるこの感じ。
音楽が充実するいい季節です。